2021年のミズノオープンはフィリピンの ジュビック・パグンサン選手が優勝を飾りました
パグンサン選手は、セルフプレーでラウンドをしましたが、自分でバックを担ぐのに重いので、アイアンを3本抜き、ドライバーにはカバーを掛けないというスタイルでプレーしていました
そして、セルフプレーでかつアイアンを3本抜いた状態で優勝した初めての選手だとテレビで解説していました
そこから感じたことを記事にしてみたいと思います
パグンサン選手がセルフプレーを選択した理由
今回の大会は、新型コロナ対策としてハウスキャディが使えず、帯同のキャディがいない選手は、セルフプレーか電動カートを使用するようになっていたようです
解説によるとパグンサン選手は、電動カートだとパッティング後にまたカートまで戻らないといけない、体力をなるべく消費したくないとの理由で自らバックを担いで回るセルフプレーを選択したとのことでした
徹底した体力温存策
私たちがラウンドをする際に、2日連続でラウンドすることもたまにありますが、それが3日目となるとさすがに、疲れたな と思うことが多いと思います
プロは、それを4日(予選からだと、約1週間)ラウンドするので、相当な体力が必要だと思います
キャディがいればバックを担いでくれますが、セルフとなると普通に歩くより当然体力を消耗するはずです
パグンサン選手はカートを利用するより、自らの移動距離を減らすために、自らバックを担ぐ
そのために、担ぐバックはなるべく軽くする
と言った筋の通った体力温存策を選択したと思います
アイアンを3本抜いてもなんとかなった理由
パグンサン選手は4I,6I,8Iの3本のアイアンを抜いていました
アイアンの番手ごとの飛距離の差が10yだとすると、今回のセッティングだと番手ごとに20yの飛距離差があったと思います
パグンサン選手はその飛距離を念頭に打ち分けをしていたのか、残り距離を計算していたのかもしれないと私は思いました
ある本の内容とのマッチング
私が過去に読んだ本に
「大学教授が考えた1年で90を切れる上達方!」木城淳二著
という本がありました
概要はざっくりいうとゴルフ経験がほとんどない大学教授が90切りを1年で達成した時の過程を単行本にしたものです
この内容と今回のパグンサン選手のセッティングにある共通点を見つけたような気がします
大学教授が考えたコースの攻め方
教授はこう考えています
とどのつまり、ボギーで上がってそこにパーが1つでもあれば90が切れる
ゴルフはていてい18ホールパー72です
ボギーは各ホール1打オーバーで上がるのでスコアは+18になります
なので全部ボギーで上がったら
72+18=90となります
1つでもパーが取れたら
72+17=89
これで90切りになります
そう考えたのです
要は、パー4のところを5打で上がるようにしたら良いと考えたのです
パットを2打で沈めるとしたら、3打でグリーンに乗せればいいことになります
自分の得意な距離(100yでも50yでもなんでもいい)を作っておけば、そこに3打目を持っていくことができれば2パット圏内にボールを置くことができるのでボギーが取れると教授は言っています
引き算の攻め方だそうです
パグンサンのセッティングと何が関係しているのかというと
パグンサン選手は、出来高の距離で次の番手を選んでいたのではなく、次の番手打つためにはどれくらいの距離を打っておかなければならないのかと考えていたのかもしれないと思ったのです
引き算の攻め方が必要だった場面
ミズノオープンではありませんが、BSテレ東で林家たい平が出ているゴルフ番組で、女子プロゴルファー志望の人が2名で組んで、ラウンドするという企画がありました
この二人はそれぞれ、くじで使えるクラブを2本選びます、これにパターを加え3本で回るのです
3Uと8I、ドライバーとウエッジを持っているような感じです
この時に、距離を稼ごうと大きなクラブで打った次の打席に、相方が持っているクラブに適当な長さがなく、無理に距離を合わせて打ったけど、うまく距離が出せなかったという場面がありました
私が思ったのは、もう一つのクラブで打てば距離は出ないけど、次の打席には距離が合うクラブを持った相方が控えているなということです
次の打席を考えれば、あえて長いクラブでなくても良かったのです
引き算のゴルフ
このことから、ゴルフは引き算のスポーツでもいけそうな感じを持っています
ひたすら前に前に飛ばすことは気持ちの良いものです
残りが短い方が次が楽だと思います
でも、距離を合わせたり、振り幅を小さくしてミスをすることも多く、自分が一番練習した打ち方が一番得意で打ちやすいのではないかと思います
その距離にするために、あと何ヤード打てば良いのかを考えるが引き算のゴルフだと思ったわけです
クラブを少なくしてラウンドするには
では、クラブを抜いた場合には当然その間の10yを打ち方を変えて、調整しなくてはならなくなるのですが、それが打てるように練習する必要があると思います
練習場でいつもフルショットの人が本番でハーフショットはいきなりは打てないでしょう
この距離だったら大きめの番手で7割ぐらいで・・・と言って失敗したことが多々あります
練習もろくにしていないので当然の結果だと思います
ハーフショットやスリークウォーターショットは練習していないと本番で使い物にはなりません
練習があって実現できます
そして、少ないクラブでも距離の打ち分けができるようになるのだと思います
クラブを少なくするメリット
クラブを完全支配する
クラブを少なくするメリットは、練習する番手が少なくなるので集中できるということです
集中できるということはそのクラブ支配への近道だと思います
ラウンドでも自信を持って振れるようになるはずです
ハーフショットの練習に時間を割ける
多くの番手の練習は、大抵フルショットに費やされます
番手を少なくすれば、同じ時間での練習であればハーフショットなどにも費やす時間ができると思います
迷いが少なくなる
ラウンド中に、打つ番手に迷うことがあります
カートから打席に行ってみたら意外に違った
どれで打つべか迷う
迷うのは、打てる番手が多いからです
打てれる番手が少なければ、迷いが減ると思います
スロープレーの防止
上とも関係するのですが、打席に行ってから打てる番手が違ったのでカートまで戻ることありませんか
少ないアイアンなら3本持っていってもほぼ全ての距離をカバーできるはずです
カートを行ったり来たりする時間が減ればラウンドも早くなります
本人もスマートに見えますし、同伴者や後続組もストレスフリーでハッピーです
パグンサン選手から得たもの
少ないアイアンでも、距離を把握し、戦略がしっかりしていればスコアは出せるというものです
これは今までのプレースタイルにはありませんでした
練習して次のラウンドで試してみたいと思います